渡り仲間(ちゅうげん)はバクチと喧嘩好き

 武家屋敷には町方の手の者は入れないので、仲間たちの雑居している大部屋では、毎晩のように賭場が開かれていた。
 まじめな仲間は、十年も勤めて二、三十両の金を貯め、国へ帰って田畑を買うのを楽しみにしていたが、口入れ屋から雇う「渡り仲間」は、仕事の要領は良く、いちおう心得てはいるが、バクチや喧嘩が大好きで、町人に嫌われた存在であった。

 大身の旗本になると、十人ほどの仲間を屋敷に住まわせていたが、主人一人に仲間一人という貧乏侍になると、非番の日などは主従せっせと内職に精を出す、という有様であったのである。
 (北村鮭彦氏書より)

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